この記事でわかること
- 経済指標とは?
- 主要な経済指標はどういったものがあるのか?
- GDPについてと狙い目は?
ごきげんよう。きよみです。
みなさんは「GDP(国内総生産)」って聞いたことがあると思います。
ですが、経済指標におけるGDP(国内総生産)が為替取引においてどのような影響があるのか説明できる方は、なかなかいないのではないでしょうか。
しかし、通貨の暴騰や暴落により、手痛い損失を出さないためには、やはり知識が必要になってきます。
この記事は、経済指標におけるGDPをまとめました。
みなさんが、トレードで損失を出さずに済むように、もしくは利益を上げるきっかけとなればと思います。
経済指標とは?
まず経済指標とは、各国の政府や経済関連の中央省庁(日本では財務省、経済産業省、内閣府など)、中央銀行(日本では日本銀行)が発表している「経済に関連する統計」となります。
経済動向を把握する上で大切な指標になっており、結果次第(事前予想を大きく上回る、または下回った場合、悪い状況が長く続いた場合など)で為替相場が大きく変動することがあるのです。
為替取引で長期的な利益を上げ続けるために、経済指標はぜひチェックしておきたいです。
11の重要な経済指標の見方・読み方
投資をする上で重要と言われる経済指標について11個簡単に解説しています。
あくまでもどういった意味があり指標が発表されるのか?について知っておくと便利でしょう。
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為替投資で使える!?11の重要な経済指標の見方・読み方を簡単に解説!
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11の重要指標の詳細は別記事にはなりますが上記でも詳しく解説しています。興味のある方は是非ご覧になられてください。
①米国雇用統計
米国の雇用情勢に関するデータを集めた米雇用統計は、主に非農業部門雇用者数と失業率、に注目が集まります。
景気が良いと、事業を拡大するなどで企業の雇用者数は増えていき、一方景気が悪いと、工場停止やリストラなどで、失業者が増えていきます。
この統計は企業がどの程度人を雇えているか、まだ雇う余裕があるか、を示しています。
米雇用統計が為替関係者から注目される理由は、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策を決定するときに雇用情勢を重視しているからです。
多くの先進国の中央銀行の役割は物価の安定にあります。
また、FRBはそれに加えて雇用の最大化を責務としています。
そのため、雇用統計が良好なら量的緩和の縮小や政策金利の引き上げ観測に、悪化したら緩和拡大や引き下げ観測につながります。
米国雇用統計の発表時刻は決まっており、毎月第一金曜日(場合によっては第二金曜日)、午後9時30分(米国冬時間は午後10時30分)に発表です。
②GDP(国内総生産)
GDPという言葉は、テレビやニュースなどで聞いたことがあると思います。
GDPとは国内総生産を指し、一定期間内に国内で生み出された付加価値の総額になります。
その国の経済規模を示す経済指標として、最も注目されている指標です。
またGDPは、同じ国の同じ時期の数値が複数回発表されることも大きな特徴になります。
英国、米国、ユーロ圏は各四半期とも、速報値、速報値発表から約1ヶ月後改定値、改定値発表から約1ヶ月後に確報値と3回発表されます。
ドイツ、フランスでは各四半期とも、速報値、確報値(速報値発表から約2週間~4週間後に発表)と2回発表されています。
日本でも一次速報、二次速報(一次速報発表から約1ヶ月後に発表)と2回発表されます。
その中で最も注目されやすいのは、最初に発表される速報値になります。
しかし改定値や確報値でも事前予想と大きく違う結果になれば、それによって為替相場が動くケースも見られるため注意深く見る必要があります。
GDPは主に四半期(3ヶ月)ごとに発表され、カナダは毎月発表されています。
③小売売上高
小売売上高は、百貨店やスーパーマーケット、コンビニなど小売業者の売上額をまとめた経済指標になります。
多くの国では、消費活動が経済活動の6割以上を占める傾向があるので、消費動向は経済動向を把握する上で欠かせません。
そのため小売売上高の注目度も自ずと高くなります。
なお、米国の小売売上高は毎月中旬に発表されるため注意が必要になります。
④消費者物価指数(CPI)
消費者物価指数はCPI(Consumer Price Index)とも呼ばれます。
一般消費者世帯が購入する商品やサービスの、総合的な価格の動きを指数化したものになります。
インフレの動向を分析する指標として最も一般的であり、金融当局の政策を読むうえで注目度が高いといえます。
⑤鉱工業生産
鉱工業生産は、コンピューターや電化製品、自動車など工業品の生産高をまとめた経済指標になります。
主に、サービス業の景況や個人消費の動向を把握することができるのです。
例えば電化製品の生産高が増えていれば、個人消費が伸びていると分析できますし、またオフィス機器の生産高が増えれば、企業の好調さが分かります。
経済の状況を分析できるという点から注目されている経済指標。
前述した小売売上高と合わせて確認すると、消費動向をより深く分析することができます。
鉱工業生産は、日本・米国・英国・ドイツ・フランスなどの他に、ユーロ圏で毎月発表されているので注目どは高いです。
⑥各種景況感指数
景況感指数は、消費者や企業購買担当者、アナリストに現在の景気や今後の景気動向について聞き取り調査やアンケート調査を行い、その結果を指数化した経済指標になります。
景況感指数が低ければ景気が悪く、高ければ景気が良いと読み取ることができます。
各国が発表している景況感指数の中でも、特に注目度の高いものを以下で詳しく紹介していきます。
ZEW景況感指数
ZEW景況感指数はドイツで毎月発表される指数になります。
数値がプラスのときは、景気を楽観視しているアナリスト(正確には機関投資家とエコノミスト)のほうが多いと読み取ることができます。
逆に数値がマイナスのときは、景気が後退していると見ているアナリスト(正確には機関投資家とエコノミスト)のほうが多いことを意味します。
IFO景況感指数
IFO景況感指数は前述したZEW景況感指数と同様に、ドイツで毎月発表される指数になります。
1991年時点を基準値=100とし、数値が100未満の場合は1991年よりも景気が悪いと判断され、逆に100以上だと1991年よりも景気が良いと判断されます。
米消費者信頼感指数
米消費者信頼感指数は、米国の民間調査機関である「カンファレンス・ボード」が毎月公表するアンケート調査をもとにした経済指標になります。
1985年時点を基準値=100とし、数値が100未満だと1985年よりも景気が悪いと判断され、逆に100以上だと1985年よりも景気が良いと判断されます。
ミシガン大消費者信頼感指数
ミシガン大消費者信頼感指数は、米国ミシガン大学が毎月公表する経済指標になります。
1966年時点を基準値=100とし、数値が100未満だと1966年よりも景気が悪いと判断され、逆に100以上だと1966年よりも景気が良いと判断されます。
⑦日銀短観
日銀短観の正式名は「全国企業短期経済観測調査」になります。
四半期に一度発表され、日銀が全国の民間企業1万社に景況感や設備投資計画などを調査します。
日銀が直接行っていることからも、信頼性の高い経済指標になります。
⑧貿易収支
貿易収支は輸出額から輸入額を差し引いた収支になります。
輸出額が輸入額を上回れば貿易黒字になり、逆に輸出額が輸入額を下回れば貿易赤字となります。
一般的に貿易黒字になるとGDPが上昇し、貿易赤字になるとGDPが下落するといわれています。
貿易収支はGDP速報値などの算出にも使われるため、投資家だけではなくエコノミストや市場関係者からも注目されている経済指標になります。
⑨日銀金融政策決定会合
日銀金融政策決定会合は、日本銀行が金融政策や政策金利に関することを討議・決定する会合になります。
年8回、それぞれ2日間にわたり開催されます。
金融市場の調整方針や金融政策手段、経済・金融情勢に関する基本的な見解などが討議・決定されます。
日銀金融政策決定会合とともに、会見後の日銀総裁の発言内容によっては為替、株取引に大きな影響が出るため注目が集まります。
⑩ECB政策理事会
ECB(欧州中央銀行)政策理事会は、ユーロ圏の金融政策や政策金利に関することを討議・決定する会合になります。
毎月1回目の会合では、ユーロ圏の政策金利などの金融政策を決定し、2回目の会合では、金融政策以外のことが討議の中心になります。
また議事要旨が公開されないため、第1回目の会見後に開かれるECB総裁の発言に為替や株に大きな影響が出るため注目が集まります。
⑪FOMC
米連邦公開市場委員会(FOMC)は、米国の金融政策や政策金利に関することを討議・決定する会合になります。
日本の日銀金融政策決定会合、欧州のECB政策理事会に相当します。
米国の政策金利が決定される重要イベントになるため、世界中の投資家たちが注目しています。
結果と予想が大きく乖離した場合は、ドルを中心に為替レートが大きく動く可能性があります。
経済指標の上手な使い方
経済指標は、発表時間、重要度、対象の国・地域、指標名が、カレンダー形式で1か月程度前から分かるようになっています。
トレードをする前に、これから重要な指標が発表される予定がないかどうか確認しておきましょう。
発表時間になると、「結果」が出ますので、基本的には、この結果が「予想」よりいいか悪いかで相場の向きが変わってきます。
もちろん重要度が高いほど相場の動きが大きくなる傾向があります。
予想より結果がいいときはもちろん、予想通りの場合も相場が好転することが多い傾向にあります。
また、見逃しがちなのが改定値になります。
例えば重要度の高い指標の結果が予想よりも悪かったのに、ほとんど相場が下落しない時があります。
このような場合は、前回発表された結果が修正された値が同時に発表されており、改定値が前回値を上回っていることが要因である場合が多いです。
改定値は毎回発表されるものではありませんが、改定値が発表されている指標については確認しておくとよいでしょう。
そもそもGDPとはなんなのか?
GDP(国内総生産)は(Gross Domestic Product)と言います。
GDPはその年の国内で生産されたモノやサービスの付加価値のことを指し、国の経済力を計る一つの指標として使用されています。
そして、1年でどれ位GDPが伸びたのかを示す「経済成長率」を見ることで、その国の景気の良し悪しがわかると言われる事が多いです。
GDPが増加するとその年はその国の中でモノやサービスが作られ、お金が回り景気が良くなったと言われるようになります。
反対に、GDPが減少すると、その年は景気が悪い状態になったと言われ、私たちの生活でも消費を控える動きが行われ、1980年代位までは、GNP(国民総生産:Gross National Product)という指標が用いられていました。
これは、日本国民が生産したものの合計と言われているため海外に転出している人が働いて得た所得も対象になります。
GDPはあくまでも国内で作られたものに限り対象になります。
一国の経済成長を計るには、「実質GDP」で見た方が適切だという見方が一般的。
実質GDPは物価変動の影響を除いて計算したものになります。
具体的には、ある年の価格を基準にして算出する事が可能です。
一方で、「名目GDP」は物価が変動しても価格は調整しません。市場価格で計算します。
それは、経済規模を計るには、物価の影響を排除することが必要だと考えられているからです。
名目GDPの増加率から物価上昇率を引くと、実質GDPの増加率(=経済成長率)が求められます。
また名目GDPを分子とし、実質GDPを分母にして割り算を行うと、GDPデフレーターという物価指標も求められるので注意です。
GDPデフレーターが1未満の時は、物価は下落したデフレが進行したとみることができます。
名目GDPと実質GDPの違いについて知っておこう!
国内総生産(GDP)には「名目GDP」と「実質GDP」があります。
名目GDPはそのときの市場価格で一定期間に生み出された付加価値(経済活動)を評価した額を基に算出します。
一方、実質GDPは名目GDPから物価変動の影響を除いた額を基に算出。
一般的に経済成長率は最終的に物価変動による影響を考慮した「実質GDP」で評価します。
また名目GDPを実質GDPで割って算出することができる「GDPデフレーター」は消費者物価指数(CPI)と同様に代表的な物価指数です。
「GDPデフレーター」は経済がインフレなのかデフレなのかを示す指標になります。
物価の上昇または下落がどの程度発生したか数値で捉えることができ、増加率がプラスであればインフレーション、増加率がマイナスであればデフレーションとなるのは覚えておきましょう。
一人当たり国内総生産とは
国内総生産を、国の人口で割った数字を一人当たり国内総生産と呼びます。
国ごとに人口が違うため、各国の経済状況を確認するには国内総生産ではなく、一人当たり国内総生産で比較することがあります。
この一人当たり国内総生産にも名目GDPと実質GDPがあります。
日本の国内総生産の推移
日本の国内経済は、バブル崩壊後90年代後半にかけて経済成長率が低迷した後、1999年~2000年にかけて「ITバブル」によって一旦持ち直したかに見えました。
しかしITバブルが崩壊したことで成長率の上昇は続きません。
その後2008年にリーマンショックにより、日本国内の経済も深刻な打撃を受けました。
2011年の東日本大震災を乗り越えて経済成長率はやや持ち直し、1980年代と比較すると依然として低いままですが、ここ数年は横ばいが続いています。
世界とのGDPの比較
各国の名目GDPの世界ランキングを見てみると、1位アメリカ、2位中国と続き、日本は3位となっています。
経済大国であるアメリカのGDPが世界に占める比率が約24%、次いで中国のGDPは約16%、1位、2位で世界の約40%を占めています。
日本のGDPが世界全体に占める割合は5.7%と上位2カ国と比べると低いです。
しかし名目GDPは世界的に見ても大きく、依然として経済力のある国家といえます。
ただ、日本の一人当たりの名目GDPは、先進国の中でも低くなっており2018年はOECD加盟国の中で20位となっています。
アメリカ、中国の占める割合が多い事から、GDP発表で世界的に為替の影響を与えるのは、この2国に最も注目しておく事が重要とも言えるのです。
国内総生産を参考にするときのポイントは?
上記で述べたように、国内総生産(GDP)は市場を動かす材料として非常に注目されます。
GDPは国によって異なりますが、基本的に「速報値」、「改定値」、「確報値」が別々に発表されます。
為替市場では「速報値」の発表に反応した値動きが大きく、前期比、前期比年率、前年同期比の値に注目したいところです。
また、事前予想値と結果が大きく異なる場合には注意が必要です。
なぜなら、当該国の通貨が急騰・急落することもあります。
そのため指標発表後の値動きを予測し、事前に狙ってポジションを持つこともできますが、GDP発表直後は上下に荒れた値動きとなることは少ないです。そのため、発表国のファンダメンタルに変化がないかを確認することが重要であると言えます。
今後の経済見通しに変化があるような内容であれば、ポートフォリオのバランスを見直してみるのもいいでしょう。
現在のアメリカを例にとってみると
2022年はGDPが明らかに上昇して、インフレが加速しています、またそれによりアメリカでは度重なる利上げが行われています。
結果として他国との金利差が大きくなりドル高が世界的に見ても進みました。
しかし、経済指標のGDPの発表は織り込み積みの部分が多分にあるために、GDPが前回より高いから、もしくは予想よりも高いからと言って一概にその通貨が上がったり、下がったり断定できるものではありません。
これはトレードをする前に「もしも」があることを常に頭に入れておく必要があります。
まとめ
経済指標について、またGDP(国内総生産)、についてまとめました。
トレードを行う上で経済指標について知っておくことはトレードの利益や損失を出すことと直結します。
なかにはテクニカル分析のみで十分というトレーダーがいるのも事実ですが、テクニカルな面よりもファンダメンタルズの影響の方が大きく出ることがあるのも事実です。
要点まとめ
- 経済指標は各国が発表している重要指標である
- テクニカル分析だけでは無くて、ファンダメンタルズ分析も重要視しておこう!
- GDPは各国の景況感を表す重要な指標!
そのため、テクニカルが通用しない!損失が出た!というよりは経済指標を知っているだけで、GDP(国内総生産)が予想よりも高ければドルが上がる、もしくは下がるなど、容易に利益を取れる場面というのも存在します。
今回の記事が、皆様にとって少しでも役に立ってもらえたら幸いです。
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